漢緑釉銀化壺
銀化部分・土錆・釉流れによる緑釉の濃淡等々、様々なテクスチャーが現れている面。
器形はどっしりとして安定感があります。
重ね焼きによる重みのためか、口辺から肩にかけて若干の焼き歪みが見られます。
肩部には装飾線のような轆轤の跡がみられ、画像左側腰部分には土錆が胴接ぎ跡を浮かび上がらせている様子がみられます。
緑釉地部分と銀化部分とのコントラストは、夜空に浮かぶ月の表面に浮かび上がる暗い「海」と明るい「陸」を連想させられます。
二千年近い歳月と、自然の力が生み出した、味わい深い表情といえるでしょう。
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